市長の部屋

随想集

平成22年12月

 天童市連合婦人会の皆さま、そして知的障がい児者を持つ親の会である天童市手をつなぐ育成会の皆さまと、本市における今後の福祉サービスのあり方や、抱えている課題等について考える2つの懇談会に出席いたしました。

 「天童市連合婦人会との懇談会」におきましては、現在、天童市連合婦人会が積極的に取り組んでいただいておりますチャリティバザーをはじめ、婦人防災クラブにおける住宅用火災警報器の普及啓発活動、今年から取り組んでいるエコキャップ活動、敬老会のあり方等について、実施主体の立場からの様々な意見が出されました。
 特に、敬老会につきましては、年々婦人会の会員が減少している中、市からの受託事業としての敬老会開催の意義や婦人会組織のない地域における敬老会の運営等、多くの問題を抱えている事実がありました。市といたしましても、高齢者の地域社会参画への足がかりとしての敬老会の存在には、大きな期待を寄せているところであります。今後とも、婦人会の皆さまに精力的な活動をしていただけますよう、地域事業のあり方を互いに相談していかなければならないと考えております。

 一方、「知的障がい児者の地域福祉を考える市民懇談会」では、のぞみ学園利用拡大のためのピーアールや天童市内で入所やショートステイ等が利用できる施設の早期の整備、そして通園のために欠かせない予約制乗合タクシー事業の継続等についての意見や要望が出されました。
 本市では、平成12年度に福祉の里整備計画を策定しましたが、施設の実施主体の問題や障害者自立支援法の施行により、国の方針が「入所施設」から「地域社会で生活すること」を主眼とするものに移行したことで、現在は中核施設となる入所施設が設置できない状況にあります。国は、障害者自立支援法を廃止し、新しい制度を創設しようとしておりますが、新法がどのような制度になるかは現在のところ不透明な状況にあります。
 福祉の里整備計画の見直しでは、通所生活介護サービス事業所の建設を計画しており、市といたしましても、障がいをお持ちの方が、安心して安全に地域で暮らすことのできる社会を実現することを目指してまいります。併せて、国の福祉施策がどのように展開されていくのかを十分注視していかなければならないと考えております。

 2つの懇談会では、本市の福祉行政のあり方について、皆さまの日常生活の現状や抱えている問題を発表していただきながら、膝を交えて懇談することができ、また忌憚のないご意見をいただくことができました。皆さまの生の声を大切にして、本市の福祉行政を進めてまいりたいと考えております。このような機会を設けていただきました、天童市連合婦人会の皆さまと天童市手をつなぐ育成会の皆さまに心から感謝を申し上げます。

天童市長 山本信治

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