市長の部屋

随想集

平成22年2月

 1月10日、年頭恒例行事である出初式に出席いたしました。式では、今年の無災害を祈念した一斉放水、消防団と消防自動車による分列行進などを行い、消防職・団員の規律ある行動と凛々しい勇姿を市民の皆さまに披露することができ、私自身大変心強く感じたところです。
 特に消防団員におきましては、仕事を持ちながら、郷土愛護の精神に基づき、非常時の消火・救助活動、平常時も消防機材の点検整備のほか、防火指導や広報活動などに従事され、住民の生命と財産を守るために日夜活動していただいておりますことに敬服いたします。
 現在、消防団は、担い手の減少と団員の高年齢化が問題となっております。昭和20年代に全国で約200万人であった団員は、現在では89万人を割り、年々減少傾向にあります。その原因としては、夜間や休日等における負担が大きいことや都市部への若者の流出、遠隔地勤務者の増加などの社会情勢の変化、サラリーマン団員の勤務中における消防団活動の制限、個人意識の変化に伴い地域コミュニティという側面のある消防団への入団に消極的になったことなどが挙げられ、今後も少子化の影響による担い手不足が懸念されております。また、団員の平均年齢も年を追うごとに上昇しており、現在は約38.5歳となり、10年前と比較し2歳上昇しております。このままでは地域防災体制に支障を来たすと危機感を抱いております。
 本市では、消防団活動の理解と協力を求めるため、職場ぐるみで消防団活動に協力していただけるよう、団員が消防活動に参加しやすい環境を整えるとともに、事業所に対しても積極的な働きかけを行っております。従業員が消防団員として相当数入団するとともに事業所として活動に配慮し、災害時に資機材等を提供するなど積極的に協力いただいている6事業所に対し、「消防団協力事業所表示証」を交付いたしました。今後とも積極的にこの制度を活用し、事業所の消防団活動に対するより一層の理解と協力を得て、協力事業所の拡大を図らなければならないと考えております。
 今後の消防団は、市民に親しみやすく団員に負担を強いることのない組織へと変革していくことが求められております。各事業所におきましても、消防団活動に対する一層のご協力をお願い申し上げますとともに、今後とも消防団の地位と役割が確保され、地域消防・防災において頼れる存在として、大いに活躍していただくことを期待いたします。

天童市長 山本信治

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