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平成23年度


はじめに
 平成22年度第9回天童市議会定例会に当たり、市政運営の基本的な考え方について、所信の一端を申し上げ、市民の皆様並びに議員各位の御理解と御協力をお願いする次第であります。
 市長に就任して2年が経過し、任期の折り返し点を過ぎたところであります。これまでを顧みますと、市長就任以来、マニフェストに掲げた「子育て支援」、「観光・ものづくり」、「スポーツ・健康づくり」の三つの日本一への挑戦、そして、その挑戦を支える市役所改革など、様々な施策を展開してまいりました。
 特に、昨年7月からは、医療費の完全無料化を中学3年生まで拡大し、安心して子育てできる環境の充実を図りました。また、9月からは、デマンド型乗合タクシー「ドモス」の運行を始めました。さらに、快適で利便性の高い良質な住宅地を提供するため、芳賀土地区画整理事業が着工されました。これらも議員の皆様をはじめとする多くの市民の御協力の賜物と、深く感謝申し上げます。
 さて、最近の社会経済情勢は、依然として景気や雇用に対する先行きの不透明感が強く、本市を含め県内における経済の情勢は厳しいため、市民の皆さんが景気の持ち直しを実感できる状況にないのが実情です。特に、雇用に関しては、大変厳しい状況にあると認識しています。
 一昨年の政権交代の際、「地域の活力を再生します。」との公約の下、地域の権限や財源を大幅に増やし、地域のことは地域で決められる地域主権改革が掲げられました。地方としては大きな期待を抱き、政府に対し地域の実情を訴えるとともに、生活基盤の整備促進について強く要望してきたところであります。しかしながら、政権はなかなか安定せず、地域主権改革関連法案が、通常国会において成立するか否かも不透明な状況にあります。
 このような状況の中、地方としては、地域主権改革関連法案の早期成立、義務付けの廃止と権限移譲、地方交付税の増額と国庫補助金等の一括交付金化の完全実施を強く求めていきます。そして、本市としては、財源の確保と政策の整合性を重視して、将来にわたって持続可能で、身の丈にあった行財政運営を行っていくことが肝要であると考えています。
 昨年10月に実施された国勢調査の総務省速報値では、本市の人口は6万2,225人と、平成17年に比べ1,639人、率にして2.57パーセントの減少となりました。このことは、昭和45年以降人口が増え続けてきた本市にとって、初めてのことであります。これは、人口減少社会を迎えた全国的な傾向であるとはいうものの、この結果を真摯に受け止め、人口回復に取り組んでいく必要があると考えます。
 平成23年度は、第六次天童市総合計画の2年目の年になります。将来都市像「笑顔 にぎわい しあわせ実感 健康都市」の実現に向け、五つのまちづくりの目標に向かって次のような施策を展開していく考えです。
 第一は、「安心して健やかに暮らせるまちづくり」です。
 市民の健康づくりや介護サービスの向上、子育て支援などを促進するため、福祉と保健、医療の連携を強化し、きめ細かで総合的な行政サービスを展開します。
 中でも、子育て支援については、子育てするなら天童市と言われるよう、幅広い分野の施策を連携して実施し、子どもを安心して生み、育てることができる環境づくりをより一層推進します。
 高齢者の福祉では、これからの超高齢社会を見据え、高齢者を取り巻く環境の変化に対応するため、現在の介護保険事業計画等を見直すとともに、お年寄りの方が元気で生活できるように、介護予防事業を積極的に展開します。
 また、市民保養施設「ゆぴあ」については、新しい源泉を生かしたリニューアルに取り組みます。
 第二は、「魅力と活力ある産業のまちづくり」です。
 元気で活発なまちづくりを進め、地域経済の活性化と定住を促進するためには、農林業、工業、商業、観光の振興を図り、業種間の連携を深めるとともに、企業誘致に積極的に取り組み、安定した雇用の確保を図る必要があります。
 特に、平成23年度から分譲を開始する荒谷西工業団地については、本市の地理的優位性を生かした企業誘致を進め、新しい雇用の場を創出します。また、農業においては、新規就農者対策事業を新たに立ち上げます。
 第三は、「緑ある住みよい環境のまちづくり」です。
 安全・安心な住環境の確保は、市民生活の基本となるものですので、災害に強い都市基盤の整備をはじめ、消防・防犯体制の充実など、安全で安心なまちづくりに万全を期す考えです。
 環境面では、省資源・省エネルギーの促進や再生可能エネルギーの導入、ごみ減量等の環境対策に取り組み、循環型社会の一層の構築に取り組みます。
 また、住環境の面では、市街地と田園集落間や市外を結ぶ幹線道路の計画的な整備に努めます。デマンド型乗合タクシーについては、さらに利便性の向上を図るため、運行内容を見直します。
 第四は、「生き生きとした人をはぐくむまちづくり」です。
 未来を開く子どもたちが、健康で心豊かに成長できるよう、学校・家庭・地域がそれぞれの役割を担い、連携して子育てに取り組みます。
 特に、安全な教育環境の整備については、小・中学校の耐震化を引き続き実施するとともに、第一中学校の改築に着手します。
 スポーツについては、生涯にわたってスポーツに親しむことができる「市民一人1スポーツ」を目標に、スポーツ・レクリエーション活動に参加する機会を提供します。
 第五は、「健全な行財政運営と協働のまちづくり」です。
 厳しい財政状況の中、行政サービスを充実させ、魅力あるまちを目指すため、適正で健全な行財政運営に努めるとともに、行財政改革をより一層推進します。また、活力ある地域づくりを目指す地域づくり委員会等の活動を支援し、豊かさを実感できるまちづくりを進めます。
 一方、これらの施策を着実に実現するため、第六次天童市行財政改革大綱を見直し、限られた財源の有効活用と効率的な行財政運営に努めます。この行財政改革の取組については、スピード感をもって推進し、市民サービスの維持・向上に努めていく考えですので、御理解と御協力をお願い申し上げます。
平成23年度予算の大要
 次に、平成23年度当初予算の大要について申し上げます。
 わが国の経済は、リーマンショック後の危機的状況を脱し、一部において持ち直しの動きがあるものの、急速な円高の進行や世界経済の動向などにより、先行きの不透明感が強まっています。
 こうした経済情勢を背景に、国の平成23年度予算は、成長と雇用、国民生活を重視し、新成長戦略を着実に実施する予算として、前年度比1,124億円増の92兆4,116億円を計上しています。しかし、国債発行額が税収を上回るなど、国債に依存する体質となっており、厳しい財政運営が続いています。
 一方、国が策定した地方財政計画によれば、平成23年度の地方財政は、地域主権改革に沿った財源の充実を図るため、地方交付税総額を対前年度比で4,799億円増額し、歳入歳出規模を前年度比3,786億円増の82兆5,054億円としていますが、社会保障関係経費の増などにより、依然として極めて深刻な状況にあります。
 こうした中、本市の平成23年度当初予算編成に当たりましては、限りある財源を有効に活用しながら、第六次天童市総合計画の着実な推進を図るため、「選択と集中」を基本に事業の見直しを行い、各種施策についても厳しく精査し、メリハリのある予算としたところです。
 歳入予算については、地方交付税の増加が見込めるものの、雇用情勢の悪化などにより市税の減収は避けられず、不足分については、基金からの繰入金などにより財源を確保しました。また、市債については発行を極力抑制し、後年度負担の軽減を図っています。
 歳出予算については、子育て支援の充実、産業基盤の整備、福祉及び教育環境の充実などに積極的に取り組み、市民一人ひとりがしあわせを実感できるまちづくりに取り組みます。
 この結果、平成23年度の一般会計当初予算総額は200億3千万円で、前年度比10億2千万円、5.4パーセントの増としました。
 また、一般会計並びに九つの特別会計、二つの企業会計を含めた全12会計の平成23年度当初予算では、総額で387億2,672万9千円、前年度比18億3,937万2千円、5.0パーセントの増としました。
平成23年度重点施策
 次に、平成23年度の重点施策について、第六次天童市総合計画の基本計画に沿って、御説明申し上げます。

 (安心して健やかに暮らせるまちづくり)
 初めに、「安心して健やかに暮らせるまちづくり」を実現するための施策について申し上げます。
 子育て支援については、芳賀土地区画整理事業地内に計画している子育て支援施設の整備に向けて検討委員会を設置し、基本構想を策定します。また、昨年7月から実施している中学3年生までの医療費の完全無料化に引き続き取り組むとともに、妊婦健康診査においては、基本健診に加え各種抗体検査を追加します。
 平成22年度の国の補正予算で一部事業が始まっているヒブワクチン及び小児肺炎球菌ワクチンの予防接種のほか、平成23年度から新たに取り組む子宮頸がんワクチン予防接種については、接種費用を全額公費負担で実施します。
 さらに、幼稚園児をもつ世帯の経済的負担を軽減するため、私立幼稚園就園奨励費補助金の補助単価を増額するとともに、放課後児童健全育成事業については、天童地区の放課後児童クラブにおいて預かり時間を延長するなど、子育て環境の充実を図り、子育て支援日本一に取り組みます。
 市民保養施設「ゆぴあ」については、経年劣化及び省エネルギー対策を実施するとともに、昨年新たに掘削した源泉を活用して、浴槽の改修や洗い場の増設など施設のリニューアルを実施し、利便性の向上と誘客の促進を図ります。
 障がい者福祉については、天童ひまわり園が新たに建設する生活介護施設の整備を支援するため、補助金を交付します。また、のぞみ学園で行っている夏季休業時の障がい児一時預かり事業について、利用者が多いことから受入態勢を拡充します。
 高齢者の福祉については、75歳以上の市民及び後期高齢者医療保険の被保険者に対し、肺炎球菌のワクチン予防接種費用への助成を行います。また、介護保険事業による高齢者福祉や介護サービスの充実を図るため、平成24年度から26年度までの第五期介護保険事業計画を策定するとともに、高齢者の介護予防を図るため各種教室を積極的に展開し、元気で活発なお年寄りを増やします。
 地域医療・保健の充実については、これまで40歳以上を対象に行っている基本健診に加え、30歳から39歳までの方を対象に、新たに若年健診を実施し、若い時期から健康への関心を高め、生活習慣病の予防及び疾病の早期発見を図っていきます。

 (魅力と活力ある産業のまちづくり)
 第二に、「魅力と活力ある産業のまちづくり」を実現するための施策について申し上げます。
 平成22年度で整備が完了する荒谷西工業団地については、平成23年度から分譲を始めることから、積極的に企業誘致を進めるため、産業立地促進資金貸付金を大幅に拡充するとともに、企業誘致に係る関係予算を増額し、県内外の企業にピーアールしていきます。
 観光面では、天童温泉開湯100周年を記念し温泉組合が実施する記念事業を支援します。また、平成22年度に設立された花のやまがた観光圏推進協議会をとおして、広域観光圏を活用した県内外からの誘客促進を図ります。将棋に関係する事業としては、新たにプロ棋士を招聘(しょうへい)し、小・中学生に対して指導を行う少年少女将棋教室の充実を図り、「将棋のまち天童」を全国に発信します。
 本市の基幹産業の一つである農業については、売れる米づくりを支援し、天童産米の産地間競争力の強化を図るため、特別栽培米の栽培を支援します。また、フルーツのまち天童を全国にピーアールするため、さくらんぼとラ・フランスの旬の時期に合わせ、首都圏において特産果実のトップセールスを展開します。
 新規就農者の確保と育成を総合的に支援するため、新たな事業として「結(ゆ)い農(のう)プロジェクト」を立ち上げ、初期投資の負担軽減を図っていくとともに、新規就農者への技術指導や経営移譲を進めます。また、近年問題となっているサル等の有害鳥獣農作物被害対策をはじめ、さくらんぼ結実確保対策、遊休農地解消対策、V溝直播関連機導入支援事業などについても引き続き取り組みます。さらに、国や県の補助を活用しながら、ナラ枯れ防除を実施するほか、畜産農家の規模拡大や花き栽培など、創意工夫に取り組む農家を支援します。

 (緑ある住みよい環境のまちづくり)
 第三に、「緑ある住みよい環境のまちづくり」を実現するための施策について申し上げます。
 舞鶴山の整備については、天童古城地区整備事業を活用して愛宕沼周辺などの整備を進めるとともに、天童公園花いっぱい事業に継続して取り組みます。
 継続事業である市道矢野目高擶線、乱川矢野目線などの幹線道路の改良工事を推進するとともに、生活関連道路の改良及び維持補修工事について、計画的に取り組みます。
 土地区画整理事業では、市施行の鍬ノ町地区については、事業完了に向けて換地処分業務を進めます。組合施行である芳賀地区は、新年度より宅地分譲が開始されることから、都市計画道路や水路の整備など、事業が円滑に促進されるよう支援します。
 下水道事業については、王将及び清池工業団地内、芳賀地区などにおいて管渠整備を推進するとともに、経年劣化が見受けられる管渠については管渠更正を実施します。また、下水道管理センターについては、平成23年度から年次計画で危険度の高い施設からの解体を進めていきます。
 環境対策としては、住宅用太陽光発電システムの設置を引き続き支援するとともに、市民、事業者、行政がそれぞれの立場で協力と連携を進め、環境への負荷が少ない社会を目指すため、新たな環境基本計画を策定します。
 安全・安心の確保の面では、消防団の団員確保及び効率的な車両配備等のため、消防団の再編に向けた検討を行います。また、消防救急無線のデジタル通信への切り替えに向けて、基本設計の策定や電波の伝搬調査を実施します。さらに、市内全地区に組織された自主防災会については、資機材等の整備を支援します。
 公共交通では、昨年9月から運行しているデマンド型乗合タクシーについて、新年度から運行形態を一部見直し、山口・田麦野地区については、自宅から公共施設等への運行を開始します。また、周辺地域の利便性の向上を図り、高齢化社会等へ対応するため、芳賀地区への新駅設置に係る基本調査を実施します。
 居住環境の質の向上及び住宅改修等による市内経済の活性化を図るため、住宅の所有者が行うリフォーム等の工事に対して補助を行います。
 平成23年度完成を予定している留山川ダムについては、周辺の環境整備を実施するため、用地買収などを行います。

 (生き生きとした人をはぐくむまちづくり)
 第四に、「生き生きとした人をはぐくむまちづくり」を実現するための施策について申し上げます。
 明日を担う子どもたちが明るく健全に育つことは、本市の将来にとって極めて重要です。子どもたちの安全な教育環境を確保するため、第一中学校の改築に向け用地買収と造成工事を実施するとともに、校舎の実施設計に取り組みます。また、小・中学校の耐震化事業については、平成23年度で小学校の耐震改修が完了するのに引き続き、第二・第三中学校の耐震設計を行います。
 学校教育においては、特別な支援を必要とする児童や生徒に対して、学習や生活の面で支援するため、すこやかスクール支援員を配置し、学力の向上を目指します。また、個性的で魅力的な学校づくりを推進するため、伝統文化の学習や自然体験学習などを実施し、継続して教育活動の充実に取り組みます。
 スポーツの面では、第50回の記念大会となる「天童ロードレース大会」を天童市農業協同組合主催の「ラ・フランス マラソン大会」と合同で開催し、有名選手を招聘(しょうへい)するなど大会の魅力を高め開催します。昨年度から始めましたスポーツ振興基金を活用したジュニアスポーツ選手の育成強化事業については、新年度も引き続き取り組みジュニア選手層の競技力向上を図ります。J1定着を目指すモンテディオ山形の支援としては、山形県スポーツ振興21世紀協会の運営に対して助成するとともに、ホームタウンTENDO推進協議会をとおし、三つのホームタウンチームを継続して支援します。
 芸術・文化の面では、文化関係の東北大会以上の大会に団体または個人が出場した場合、スポーツ分野と同様に激励金を支給する制度を新たに設け、芸術・文化活動を支援します。

 (健全な行財政運営と協働のまちづくり)
 第五に、「健全な行財政運営と協働のまちづくり」を実現するための施策について申し上げます。
 現在取り組んでいる第六次天童市行財政改革大綱に基づき、平成22年度で一部試行している人事評価制度を平成23年度から全職員対象に実施し、分権型社会の担い手にふさわしい人材を育成します。また、下水道事業では、平成24年度から地方公営企業法適用の会計方式を導入するため、引き続き準備作業を行い公営企業会計への移行を着実に進めます。
 天童市牧野公社については、今後の施設管理等のプランを策定するとともに、長期借入金等を清算し、平成23年度をもって解散します。
 上下水道料金の支払い方法について、利用者の利便性と収納率の向上を図るため、コンビニエンスストアで支払いが出来る収納システムを導入します。
 (明治大学・天童市連携事業)
 五つのまちづくりの目標に共通する事業として、昨年12月に協定を結んだ明治大学と天童市との連携事業を展開します。
 まず、スポーツの面では、明治大学野球部関係者を招致し、スポーツ少年団や中学生を対象とした講演と実技指導を計画しています。農業の分野では、新規就農者や女性農業者、認定農業者を対象に講座の開催を考えています。商工業の面では、企業経営者等を対象に地域産業の活性化に関する講座の開催を予定してします。生涯学習においては、3年目を迎える「てんどう笑顔塾」を継続して開催し、市民の生涯学習の機会を提供するとともに、宮城浩蔵に関する共同研究、資料収集等を実施します。

 (水道事業)
 次に、水道事業について申し上げます。
 地震等の大規模災害に備えた八幡山第2配水池については、貯水量1万立方メートルの配水池築造工事を行います。また、老朽化した配水管等の耐震化及び長寿命化を進めるためのアセットマネジメントを作成し、将来にわたり安全な水の安定供給を図ります。
 今後も、水道業務全般の見直しを行うとともに、より一層健全で効率的な事業経営に努力します。

 (病院事業)
 最後に、病院事業について申し上げます。
 昨年の4月から地方公営企業法の全部を適用し、新たに事業管理者を配置し、現場に大きな権限を移すなど経営体制の強化を図ってきました。今後とも、厳しい経営状況の中、市民病院改革プランの着実な実行による経営の健全化に取り組みます。
 特に、医療サービスの面では、患者の医療環境の充実を最優先に、多様な医療ニーズに的確に対応し、市民の皆様の信頼と期待にこたえられるよう努力します。

 以上が各会計における施策の大要であります。
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